ストラポンタン(展覧会紹介など)

前田博雅「The Scene Passing By Transparently」

 

現代の建物を構成するガラスという透明な壁は、見る視点によってはその映り込みによって特異な光景を生み出している。特に人々や建物の密度が高い都市空間では、現実か否か曖昧な、あるいは合成によって生みだされたかのような光景が、ところどころにひっそりと映り込んでいる。そのなかで人々は常に移ろい、現(うつつ)を彷徨い、重なりあう。
 
様々なスケールの建物が乱立した結果遠近法を見いだせなくなった空間に、ガラスの鏡面反射が重なる様子は、建物をスクリーンに垣間見る映像そのものであり、わたしたち人間を含めた都市空間が無自覚にも見られる対象であったことを暗示している。
 
また反射のある光景はときに、文脈を問わず様々な人々を取り込みつつも決してすべてが馴染むことのない、未整理の猥雑さを残した都市の原始状態を映し出しているかのようでもある。そこでは解釈が行き詰まり、そのままとして受け入れるしかない様相が広がっている。
 
わたしたちの肉眼は図と地といったレイヤーに分けて物事を理解し捉えようとするが、そのようして世界が意味に分化される以前の光景のなかにこそ、豊かな時間が流れている。そうした光景に遭遇すべく、わたしはカメラアイによってキャプチャを続け、均一化したように見える都市のなかで戯れる。

 

前田博雅
 
1996年東京都生まれ。
 
映像が持つ時間軸やフレーム、スクリーン、情報量(解像度)、レイヤーなどから着想した制作を軸とする。近年は都市をモチーフにした作品を中心に制作。現実と虚構の境が失せつつある中、都市空間における反射などの物理現象に着目しながら「アンリアルなリアル」が現れる状況を蒐集・制作することで、おぼつかない世界の危うさとおかしみを探求する。
 
いずれの作品も「変わらない(ように見える)もの」が実は「常に変わり続けるもの」である様子、あるいはそのような認識を引き起こす時間感覚やプロセスへの関心が背景にあり、それは無常観や色即是空・空即是色といった仏教的な概念への共感によるところが大きい。
 
都市をモチーフとした制作を続ける中で、場を作る要素としての映像、映像とその周囲との関係へとその関心の幅を拡げている。
 
プレスリリースより一部編集・抜粋して転載
 
 
◇前田博雅ウェブサイト
https://hiromasamaeda.wixsite.com/portfolio
 
◇前田博雅 Instagram
https://www.instagram.com/hiro_maedamaeda/

 

前田博雅「The Scene Passing By Transparently」
会期:2025年11月28日(金)~12月3日(水)
時間:12:00〜19:00(最終日17:00まで)
会場:Alt_Medium
住所:東京都新宿区下落合2-6-3 堀内会館1F
電話:03-5996-8350
https://altmedium.jp

 

経路a
  1. JR山手線・西武新宿線・東京メトロ東西線「高田馬場」駅・早稲田口を出て左へ進み「BECK’S」前の横断歩道を渡る
  2. 目の前の商店街「さかえ通り」を直進(上方にアーチあり)
  3. 商店街が終わり「東京富士大学」手前の橋を右に渡る
  4. 蛇行する道、「日本外国語専門学校」を過ぎ、右手に「セブン–イレブン」のある二叉路を「セブン–イレブン」側に進む
  5. 線路を越え大通り(新目白通り)に出てそのまま歩道橋脇の横断歩道を渡り正面奥。徒歩7分。
経路b
  1. 線路を避けるための迂回路は、早稲田口をロータリーの方へ出る
  2. 左側に見える稲門ビル(「マクドナルド」「ねぎし」などが入っている)の「セブン–イレブン」の角を下る
  3. 突き当たりの「新目白通り」へ
  4. 左折ししばらく進み、「新宿区下落合二丁目」の歩道橋手前の横断歩道を渡り正面奥。

 

車椅子

車椅子のための段差補助の用意あり。入口で会場へ電話を。会場入口にその旨の記載あり。