MEMでは2度目となる金村修の写真展を開催いたします。
未発表のままだった北京で撮影された写真群を、本展と、そして同名の写真集とで初公開いたします。
プレスリリースより転載



夏季オリンピックで盛り上がっていた2008年の北京の郊外を撮影してほしいという ZEIT-FOTO SALON の石原悦郎の要請に応じて撮影された。北京郊外は予想以上に荒涼とした風景で、密室映画の先駆的存在だった若松孝二の『処女ゲバゲバ』でのだだっ広い富士山麓の風景を思い出させた。『処女ゲバゲバ』での富士山麓の何もない荒野は、外部の無い巨大な密室を思わせ、主人公の星と花子はまるで荒野という風景に閉じ込められているようにみえる。風景とは人間が発見したものでありながらも、わたし達をその風景に閉じ込めるのだ。広大な富士山麓の風景の中で、わたしは風景によって作られた存在であり、わたしが風景を見ているのではなく、風景にわたしが見られている。カメラによって撮られた風景は、わたしと世界に先立つ、非人称的な風景であり、わたしと世界の境界として現れるだろう。星と花子はどこにも属さない荒野という境界の上で十字架に張り付けにされる。
カメラは風景を作り出す装置でありながらも、カメラが作った風景に人間が復讐されるのではないだろうか。写真は空間を四角いフレームに収めることで世界を風景化し、更に世界を覆い尽くそうと、反復と転移と増殖が繰り返しながら、折り重なるように沈殿していく。今度は人間が写真の中に閉じ込められるのだ。
『処女ゲバゲバ』は風景に復讐される映画であり、わたし達の視覚の中に収まっていたようにみえた風景が、反対にわたし達を閉じ込める。わたしとは風景の中の一部でしかない。荒野で十字架に張り付けにされた星と花子の二人は風景の一部でしかなく、最終的には風景に呑み込まれるのだ。『胎児が密猟する時』の白く塗られた均質なマンションの密室で胎児のように丸くなって死んでいく主人公、丸木戸定男のように、野良山羊しかいない草原の中で『SKELETON GOATS DUST STORMS』はゆっくりと窒息していく。
金村修


金村修《SKELETON GOATS DUST STORMS》 2008年、ゼラチン・シルバー・プリント、50.8×61cm ©Osamu Kanemura, courtesy of MEM(掲載画像すべて)
金村修
1964年東京生まれ、東京在住。1992年から都市風景を撮影し続けている。写真のみならず、近年は映像やコラージュ、ドローイングなどにも制作が広がっている。
プレスリリースより編集・抜粋
◇金村修ウェブサイト
https://kanemura-osamu.com
◇金村修 Instagram
https://www.instagram.com/osamukanemura
金村修展 SKELETON GOATS DUST STORMS
会期:2026年3月21日(土)〜4月12日(日)
休:月曜(月曜が祝休日の場合は開廊し、翌平日休廊)
時間:12:00〜18:00
会場:MEM
住所:東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 3F
電話:03-6459-3205
https://mem-inc.jp
*鼎談
登壇者:金村修、矢野進(世田谷美術館学芸員)、阿部淳平(月刊誌『家電批評』編集長)
日時:2026年3月21日(土)18:15〜
会場:MEM
定員:20名(要予約)
参加費:1200円
アーカイブ配信:2026年3月24日〜5月31日
◆会場参加の予約、アーカイブ配信視聴チケットの購入は下記URLより
https://mem-inc.stores.jp/?category_id=60e54f22ec877104ffa39eaf
※トーク終了後の20:00〜21:00にはオープニングレセプション(参加無料)を開催。
〈写真集刊行〉
『SKELETON GOATS DUST STORMS』
著者:金村修
判型:W305×H228mm
製本:上製本
頁数:112頁
図版点数:47点
収録テキスト:金村修、梅津元
言語:日本語、英語
出版:Mēdeia 2.0/株式会社INDIGO
価格:通常版11,000円(税込)、サイン入プリント付き特装版33,000円(税込)
2026年3月発売予定
- JR各線「恵比寿」駅・東口改札を出る
- 正面「アトレ」入口の奥にある階段またはエスカレーターを下り東口に出る
- 右手後方の半円形のドーム屋根の階段を下る
- 左に「セブン–イレブン」を見て直進
- すぐ右手の「PRONTO」を通過。5叉路の大通りに出る
- 左に「ルノアール」、右に「びっくり寿司」のある道を選び直進
- 「CoCo壱番屋」を通過
- 次の四つ角(左角に「LA ESQUINA」)を左折して直進
- 左に入る道を通過
- 次の四つ角(右手前角に高いビル、右手奥に黄色いビル、左手奥の街灯に「東恵比寿商栄会」の小さな看板)を右折。やや細い道を直進
- 右手「禅宗台雲寺」を通過
- 右手に緑の看板「E1C恵比寿1丁目クリニック」(閉店)の手前角を右折して奥左側の建物の3階。徒歩6分。
- 東京メトロ日比谷線「恵比寿」駅・1番出口を出て、後方の大通り(駒沢通り)へ
- 右手の交番を通過し横断歩道を渡らずに歩道を進む
- 電車の高架下を通過
- 「えびすストア」を通過
- 「恵比寿一丁目」交差点を通過して直進
- 「EAST table」(バイク駐車場の手前)の角を右折
- その先の二又は左の道を選ぶ
- すぐに左手に公園が見える。そのまましばらく直進。右手に高いビル
- 右手「禅宗台雲寺」を通過
- 右手に緑の看板「E1C恵比寿1丁目クリニック」(閉店)の手前角を右折して奥左側の建物の3階。
建物入口などには段差なし。開き戸。3階までエレベーター。エレベーターは小さめ。
