ストラポンタン(展覧会紹介など)

マーク・スタインメッツ作品展「Summerʼs Children」

 

Chelsea, Massachusetts, 1986

 

PGI では、アメリカの写真家マーク・スタインメッツ(Mark Steinmetz)による展覧会「Summerʼs Children」を開催いたします。本展は、スタインメッツの日本初の個展となります。
1961年にニューヨークシティに生まれ、ボストン郊外で育ったスタインメッツは、1983年にロサンゼルスへ移住し、写真家ゲイリー・ウィノグランド(Garry Winogrand)と親交を結びました。その後、ジョージア州アセンズに拠点を移し、「アメリカの日常の風景や、そこに暮らす人々」を主題に、静かで抑制の効いたモノクローム作品を発表してきました。
本展「Summerʼs Children」は、スタインメッツが20代だった1980年代半ばから長年にわたり撮影してきた、《The Players》《Summer Camp》など、夏を過ごす子どもたちのシリーズによって構成されています。野球をする子どもたちのまなざしや試合前の緊張、キャンプで語らう子どもたちの姿。ここに写し出されているのは特別な出来事ではなく、どこにでもある時間の断片です。スタインメッツは、子ども時代特有のゆるやかに広がる時間の感覚を、丁寧にすくい上げています。
スタインメッツは1980年代半ば以降、一貫してモノクロフィルムによる制作を続け、自身の暗室で現像・プリントを行ってきました。柔らかな階調と豊かなディテールをもつプリントは、子どもたちの表情や身振りだけでなく、光や空気の密度までも繊細に描き出しています。
本展では、ゼラチン・シルバー・プリント約25点をご紹介いたします。
プレスリリースより転載

 

Shelton, Connecticut, 1985

 

Cloudland, Georgia, 1996

 

Illinois, 1991

 

今回展示する作品の大半は、私が20代だった1980年代後半から1990年代初めにかけて制作したものです。20代の写真家が、アンリ・カルティエ゠ブレッソンやヘレン・レヴィットのように、子どもを被写体に選ぶことが多いのは、私や彼らにとって、それはすでに過去の時間であり、そして、よく知っている時間でもあるからだと思います。
 
子どもの頃、私は少年野球リーグに所属、サマーキャンプにも参加していました。少年野球やサマーキャンプは、チャールズ・M・シュルツの人気漫画『ピーナッツ』の中でも繰り返し描かれるテーマで、子どもの頃の私も熱心な読者の一人でした。どこかで『ピーナッツ』が、これらの被写体が芸術になりうるという示唆を、私の心のどこかに植え付けていたように思います。
 
私は、少年野球で見ることができる子ども達の何気ない動きや表情、ドラマ、そして道具のたたずまいにとても惹かれます。バットやユニフォーム、グローブ、ダッグアウトやフェンス。サマーキャンプもまた、キャビンや食堂、キャンプファイヤー、水泳といった、昔から変わらない馴染み深い風景があります。キャンプと野球の試合の光景は、静かで穏やかな空気が流れています。これらの写真は、今日の子どもたちが日常的に親しんでいるデジタルな気晴らしがまだ存在しなかった時代でした。その夏は果てしなく続くようで、私は、子どもたちの時間が無限に広がっているような感覚を抱いていました。
 
マーク・スタインメッツ

 

Cloudland, Georgia, 1996

 

Hendersonville, North Carolina, 1995
 
©Mark Steinmetz, courtesy of PGI

 

マーク・スタインメッツ(Mark Steinmetz)
アメリカ、ジョージア州アセンズを拠点に活動する写真家。1986年にイェール大学の写真専攻 MFA 課程を修了。同じころ、ロサンゼルスにて、ゲイリー・ウィノグランドのもとで1年間制作活動を行っている。
主な作品に《Summer Camp》や《The Players》があり、アメリカの日常の風景や若者の姿を、静かで抑制の効いたモノクローム写真で捉えている。偶然に導かれた瞬間に、好奇心と深い敬意を持って率直に被写体に向き合う作風は、観る者に静かで多様な解釈の余地を開くイメージを提示している。
2018年には妻で写真家のイリーナ・ロゾフスキーと共に The Humid を設立。写真を中心としたワークショップやレクチャー、作家同士の交流の場として機能するプラットフォームであり、アメリカ国内外のアーティストが集う実践的な場となっている。
プレスリリースより抜粋して転載

 

マーク・スタインメッツ作品展「Summerʼs Children」
会期:2026年3月16日(月)〜5月13日(水)
開館:月〜土曜
休館:日曜、祝
時間:11:00〜18:00
会場:PGI
住所:東京都港区東麻布2-3-4 TKBビル3F
電話:03-5114-7935
料金:入場無料
https://www.pgi.ac

 

経路
  • 都営大江戸線「赤羽橋」駅・中之橋口を出て右、「ファミリーマート」の角を右折
  • 四つ角を越え、次の四つ角の横断歩道を渡り直進、突き当たりを左へ
  • 再び突き当たりを右折
  • 「まいばすけっと」を右に見て小さな交差点を直進し左手の建物。オートロックのためインターホンで呼び出し。

 

車椅子

ビル入口に段差あり。車椅子単独の場合は電話、介助者と一緒の場合はインターホンか電話でスタッフを呼び通用口から案内。