
潮田友子は1947年栃木県生まれ。「これまでに発表された幾何学的な造形や構成による作品は、理性的であると同時に情緒的であり、一瞬とその向こうを感じさせる表情が観者の記憶にも何ものかを問いかける」。
真島明子は1952年佐賀県生まれ。「木を素材に空間をとらえた立体作品をつくり続け、近年では平面の中での空間にも向き合うことでドローイングの制作も手がけている」。
私は、絵画制作時に絵筆を使わない。西ドイツ留学時に受けた技法材料講義で下地塗りに使用する金属のヘラに出会った。以来私は、そのヘラを絵画作りにも使っている。平面絵画も、立方体の立体作品もヘラの大きさ(一片の長さ)によって規定されている。絵筆で絵を描くという行為からヘラによって解放され、またしばられてもいる。パネル上に綿布を貼り、ジェッソと石膏を混ぜて下地を作る。その後そのヘラを両手に持って絵の具を上から下、左から右へと色を重ね、引く。ヘラを押し付ける力によってけずりとられた下の層に、かすかに色がのる。同時にヘラの両端からはみ出た絵の具によって線が生まれる。積層された色に確実な視覚的なものはどこにもなくて、私は不確かなものをよりどころにそれをさがしているような行為を繰り返している。
潮田友子
私は、長く木を素材とした作品に取り組んできましたが、近年はドローイングにもチャレンジしています。平面も手掛けてみると思いのほか面白く、立体と平面の違いにそれぞれ新鮮さを感じる事ができました。ここ2、3年ドローイングに浸る日々が続きましたが、最新の作品として秋頃から取り組んだ木の作品も展示しています。久しぶりの木の感触を味わい、思う様にならない固さに手こずりながらも制作を楽しみました。
私は、立体の作品からスタートしたせいか、どうしても物の存在感やボリュームといったものに興味が湧きます。それらは空間を生み出し、物の形は、広がりや流れを作り出します。そして、それらが織りなす線と面のバランスは、心地よい場を私達に提供してくれます。私はバランスというものに心惹かれ、その中で自己の存在さえも自覚することが出来るのです。
物や形の魅力が自然に伝わり、楽しんでいただけたらと思っています。真島明子
ウェブサイトより転載
潮田友子 真島明子
会期:2025年1月25日(土)〜2月16日(日)
休:月曜
時間:11:00〜18:00
入場無料
会場:kenakian
住所:佐賀県佐賀市本庄町本庄1272-3
電話:0952-97-5044
https://kenakian.jp/2025/01/01/exhibition_22/
※アーティストトーク+レセプションパーティー
日時:2025年1月25日(土)17:00〜
経路
JR「佐賀」駅・南口を出て左へ線路沿いに進み高架下の横断歩道を渡り、「佐賀駅バスセンター」4番のりば「3佐賀女子短大・高校」「26長瀬町・平松循環線」、5番のりば「18徳万・久保田」「27嘉瀬新町・久保田」のいずれかに乗車し「西田代」下車。「佐賀銀行」を背に直進し「天祐寺橋」交差点を左折。「堀青果店」前のY字路を右に進み「ドラッグストアモリ」手前の右側。徒歩5分。自動車2台駐車可。
車椅子
単独で入ることができます。ただし2階へは階段のみ。
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