作品の前に立つ。作者もどこかでここに立っていたのだろうか。描かれた風景を目前に、彼方を思う。
「日本の伝統技術をモダンデザインに活かし家具や照明、テーブルウェアなど生活の道具を製作販売する家具ブランド、Time & Style Midtownの店舗内での絵画作品の展示。作品は素描、壁面に直接描画するウォールドローイング、版画など」。
「外光の注ぐ店舗内の空間に、6月の東京都美術館で(都美セレクション・回遊する風景)発表した2点の大型素描作品と新旧の作品を合わせ約20点を展示」。
向井氏自身が見て感じ取った景色や記憶を主題とし描き出すドローイング作品は、対象を観察することで現れる確かな表現と、その対象の持つ表面に現れない不確かな部分を作家自身の感性を通すことで描き出す表現とが一体となり、臨場感のある景色として立ち上がって来ます。
本展では広がりのある店内空間の大壁面に直に作品を描くウォールドローイングを中心に、新作近作のドローイングと版画の作品が展示されます。壁の向こうにどんな景色が現れるか、是非ご高覧ください。(Time & Style)
車にイーゼルや画板を積み込み近くの水辺へ出かける。近年の私の制作は屋外での風景デッサンが中心なのだ。海岸に立ち彼方に広がる空間を見渡す。遮蔽物のない空間に放たれた視線は波をかすめ雲を追いかけ鳥のように飛び回る。
雲の形を捉えようと試みるが、それはひと時も止まらず、画面に目を落とした隙にも形を変えてしまう。いつまでたっても追いつかない視線の軌跡が無数の線となり画面を覆う時、目には見えない空間の流動が現れてくるようで面白い。(向井三郎)
ART IN TIME & STYLE MIDTOWN vol.25 向井三郎 Saburo Mukai
会期:2024年11月11日(月)〜12月10日(火)
休:無休
時間:11:00〜20:00
会場:Time & Style Midtown
住所:東京都港区赤坂9-7-4東京ミッドタウンガレリア3F
会場電話:03-5413-3501
https://www.timeandstyle.com/jp/time-style-midtown/
向井三郎ウェブサイト
https://saburomukai.com
経路
◆東京メトロ日比谷線・都営大江戸線「六本木」駅・8番出口から直結。東京ミッドタウンガレリアの3階。
◆東京メトロ千代田線「乃木坂」駅・3番出口から階段を登り外苑東通りへ。横断歩道を渡り道なりに進む。次の信号で道路の左側に渡っておく。さらに直進。「東京ミッドタウン西」交差点を過ぎて左側が東京ミッドタウン。「ISETAN SALON」の右の入口から入り3階へ。
車椅子
東京ミッドタウン、Time & Styleともにバリアフリー。
SNS
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