
1970年生まれ。2003年より主に東京を中心に作品発表を始める。2024年以降、大川祐から川口祐として活動する。絵画を主体としながらインスタレーション形式で、展示空間(建物含む)全体が作品となる。展示空間はホワイトキューブではなく、現実空間との「あわい」を意識した空間での発表を続けている。展示空間に鑑賞者が関わることで作品が完成していく、あるいは作品は未完のままとなる。(プレスリリースより)
ある日、布団の中で柔らかい粘土の絵画があったら面白いなと思った。手の中で出来る絵画。普段は絵筆の先がどうやって絵の支持体に接するのか考えている。絵筆に限らないが、展示する壁や空間に身体を通して何がどうやって置かれるのか、触れていくのかに関心がある。前回の展覧会では、17.5cmもある刷毛で5.5m×2.7mの床に直に支持体を作って絵を描き、その上を鑑賞者に歩いて貰った。今回展示する粘土の絵画は反対に小さく、手の中で作られる。絵画の大きさ自体に関心があり、大きくなったり小さくなったりする。
絵画の内容として、今まで何か象徴的なものを表そうとして描いたことはない。むしろ制作して出来た後の現象に近い。そこへ鑑賞者が関わり、現象から離れて鑑賞者の内面と関わっていくことで束の間の作品が現れる。何か象徴的なものを表さない代わりに「ものそのもの」を表現しようとしている。でも「ものそのもの」なんて存在しないことも分っている。そこが美術をやっていて面白いなと思っているのかもしれない。
普段は音楽を聴いてインスピレーションを求めている。エリック・サティとか、フェデリック・モンポウやバッハが好きで、静かなところに現れる音をイメージしながら聴いている。メロディよりもリズムや音そのものを聴く。もちろんロックやジャズ、ヒップホップも好きで聴いているけれど。(川口祐)
川口祐は、これまで絵画を一つの現象として捉え、空間そのものを絵画として機能させる試みとして作品を制作してきました。彼の作品は、展示空間において鑑賞者が作品の一部となり得ることで、それぞれの鑑賞体験が作品を成立させる要素にもなります。彼にとって作品制作は鑑賞者がいて初めて完結するものともいえます。
本展「ある日、ある朝、ある時間」は、手のひらの立体物ともいえる絵画作品が並びます。作品同士の関係性、鑑賞者、空間、時間が交わることで、絵画がより個人的な記憶や感覚を引き出す「呼び水」となることを試みます。この機会にご高覧ください。(太田京子/金柑画廊)
プレスリリースより
川口祐「ある日、ある朝、ある時間」
2025年3月22日(土)〜4月13日(日)
開場:木・金・土・日、祝
時間:12:00〜19:00
会場:金柑画廊
住所:東京都目黒区目黒4-26-7
電話:03-5722-9061
https://www.kinkangallery.com
*オンラインクロストーク:展覧会を作品にする
川口祐(美術家)×太田京子(金柑画廊)
日時:2025年4月6日(日)20:00〜21:00
Instagram:@kinkangallery | @yuyohaku
川口祐 Instagram
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アートブログ:川口祐ゲイジュツトシャカイ2
https://yuyohaku70.hatenablog.com/
経路
◆JR山手線・東京メトロ南北線・都営三田線「目黒」駅・西口を出て、高層ビルとパチンコ屋の間の「目黒通り」を下り「権之助坂」を進む。しばらくしてあらわれる「目黒川」を渡り、「大鳥神社」交差点も直進。しばらく歩く。途中、進行方向右側に渡っておく。歩道橋、「元競馬場」交差点を通過。肉まんの店、そば屋を過ぎ「油面」交差点の「交番」の角を右折して右側すぐ。徒歩18分。
◆または、「目黒」駅・西口から東急バス(野沢龍雲寺行以外で)に乗り「元競馬場」(「元競馬場」交差点近く)または「目黒消防署」(少し戻ると「油面」交差点)下車。徒歩3分。
車椅子
入口に段差あり。車椅子単独の場合は画廊の方のお手伝い可能。
SNS
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