《possession》シリーズと位置付けられた、縦位置・カラーの写真群。その最新作「reproduction」の展示となる。「都市におけるモノの存在とその表層をテーマに、作品を制作してきた」片柳拓子。金村修とのトークイベントも。
reproduction
建物で密集した街を歩く。歩いていると以前は、建物の並ぶ中に空き地がぽっかり浮いて見えていたのだが、最近では、大きな空き地にぽっんと小さな古い家が残っているのをみかける。住んでいる人がいるのかもわからない古い家。周りの家の人々はどこに行ったのだろう。この大きな土地は何になるのか、どこかに説明があるかと探したが見つからない。近くの神社を通り過ぎた時、耳にしたのは、「あの大きなマンションは、下は公的施設だが上は賃貸じゃないんだよ。建て直しがあったらどうするのかね」と話しかけられ、自分に話しかけられていたとは思いもしなかったので、曖昧に頷いた。遠くに見えた建物がマンションだとは思いもせず、人が住んでいるようにも見えなかった。どちらかと言うと大きな空っぽの箱にみえたのだ。そこに向かう途中では、道路拡張反対運動の立て看板が立っていた。別の場所では、長く人々が住んでいる街並みの中、歯抜けになった空き地には、新しい公園ができつつあった。高い場所から見た街はあまり変化が無いように見えていたのだが、どうも違うらしい。片柳拓子
ステートメントより
片柳拓子写真展「Reproduction」
会期:2024年6月7日(金)~6月19日(水)
時間:12:00〜19:00(最終日〜17:00)
休日:木曜
会場:Alt_Medium
住所:東京都新宿区下落合2-6-3堀内会館1F
電話:03-5996-8350
https://altmedium.jp/post/202406katayanagitakuko/
〈作家ウェブサイト〉
https://takukatayan.wixsite.com/top-takuko
※金村修×片柳拓子トークイベント
2024年6月7日(金)
開場・受付:17:45〜 開演:18:00〜19:00(予定)
要予約・無料
予約方法・概要はギャラリーのサイトをご確認ください
経路
◆各線「高田馬場」駅・早稲田口を出て左へ進み「BECK’S」前の横断歩道を渡る。目の前の商店街「さかえ通り」を直進。商店街が終わり「東京富士大学」手前の橋を右に渡る。蛇行する道、「日本外国語専門学校」を過ぎ、右手に「セブン–イレブン」のある二叉路を「セブン–イレブン」側に進む。線路を越え大通り(新目白通り)に出てそのまま歩道橋脇の横断歩道を渡り正面奥。徒歩7分。
◆線路を避けるための迂回路は、早稲田口をロータリーの方へ出て左側に見える稲門ビル(「マクドナルド」「ねぎし」などが入っている)の「セブン–イレブン」の角を下り突き当たりの「新目白通り」へ。左折ししばらく進み、「新宿区下落合二丁目」の歩道橋手前の横断歩道を渡り正面奥。
車椅子
車椅子のための段差補助の用意あり。入口で会場へ電話を。会場入口にその旨の記載あり。
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