使われ続けるアーカイブ──gallery αMの40周年とその先に向けて
冨井大裕(2024–26年度 αMプロジェクトディレクター)
gallery αM は2028年に40周年を迎えます。「現代美術に主眼を置く」「新人発掘とその発表の場」(1988年の設立趣旨)であるノンプロフィット(非営利)ギャラリーとして、これまで29期のゲストキュレーターによる企画、258回の展覧会を開催してきました(2026年4月時点)。大学が運営する非営利のギャラリーがこのキャリアと内容をここまで継続してきたことは、移り変わりの激しい現代美術の世界にあっても、大学が発信する文化・教育活動としても、稀有な事例のひとつではないでしょうか。この企画は、gallery αM のこれまでの活動を開示し、これからの文化・芸術活動にその経験と実績を使い続けていくための機会です。
企画全体としては、「2026年から28年までの間に3回の展示を行う」「これまでの活動の記録を書籍としてまとめる」ことを目指します。その根底には、これまでの活動を単なる過去の資料として読み解く以上に、身体性を伴う現在の経験として受容してほしいという企図があります。本展はその第一弾です。
この38年、「αM」はほとんど間を空けることなく活動を続けてきました。これもすごいことなのですが、走り続けた代償として、これまでの活動をあまり整理できていなかったところがありました。本展では、近年見られることのなかった吉祥寺時代からの gallery αM の冊子とカタログ、ポスターの現物などを可能な限り展示し、閲覧することができます。同時に、移転を含めたこれまでの変遷を年表と展示記録から見渡しています。さらには、2015年の出展作家である豊嶋康子氏に当時の展示の再現(異なる空間における再解釈)を依頼しました。資料や年表は、本展の段階では完全なものはできません。本展を機に40周年に向けてブラッシュアップを図り、あわせて未確認情報の提供を外部から求めていきます。
38年前の gallery αM は、当時の時代背景からもイケイケの活動だったはずです。が、現在はちょっと違います。クラシカルで先鋭的な活動スタンスは変わりませんが、これまで生き残ってきた経験をその事例を通して伝えていくという「大人な立場」を意識するお年頃です。「αMの40年」を伝えることが、日本の現代美術と大学による文化発信のこれまでとこれからを想像し、動かしていく機会となることを願っています。
追記
このように書くと、40周年で活動が終わるようなニュアンスを嗅ぎ取る方がいるかもしれません。しかし、この企画と並走してgallery αMは爆進します。ご安心ください。
ウェブサイトより転載

2028年に40周年を迎える gallery αM は、武蔵野美術大学が運営するノンプロフィット(非営利)ギャラリーとして、これまで29期のゲストキュレーターによる企画、258回の展覧会を開催してきました(2026年5月時点)。
40周年とその先に向けて、gallery αM はこれからの文化・芸術活動にその経験と実績を使い続けていくために、アーカイブの整理および展覧会の開催を進めてまいります。
第一弾となる展覧会「40周年企画展[1] gallery αM 1988–」では、冊子とカタログ、ポスターなどのアーカイブ、年表と展示記録から活動の歩みを見渡します。
さらに、2015年の出展作家である豊嶋康子氏による、当時の展示の再現(異なる空間における再解釈)も展開いたします。
また、gallery αM では「立ち止まり振り返る、そして前を向く vol. 5 飯川雄大|デコレータークラブ:すべて違う姿」が開催中です。
同階フロアにて開催する本展を、この機会にあわせてぜひご高覧ください。
提供情報より一部編集して転載
40周年企画展[1] gallery αM 1988–
使われ続けるアーカイブ──gallery αMの40周年とその先に向けて
会期:2026年5月9日(土)〜5月25日(月)
休:会期中無休
時間:12:00〜19:00
会場:武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス2階 1/M(イチエム)
住所:東京都新宿区市谷田町1-4 武蔵野美術大学 市ヶ谷キャンパス2F
電話:03-5829-9109
料金:入場無料
https://gallery-alpham.com
*トークイベント
「アートで生きていく―40年目のαMが考える、これからの表現の守り方・育て方」
日時:5月9日(土)17:00〜18:30
袴田京太朗(彫刻家、1989、2002、2009年出展作家)
石川卓磨(美術家・美術批評、2006年出展作家、2023–24ゲストキュレーター)
林卓行(美術批評・現代芸術論、2000–2001年ゲストキュレーター)
光田ゆり(美術評論家、2017年ゲストキュレーター)
- JR中央線・総武線「市ケ谷」駅・出口1、または東京メトロ有楽町線・南北線「市ケ谷」駅・都営地下鉄新宿線「市ヶ谷」駅・出口4を出る
- 出口1からの場合は左へ、出口4からの場合は正面へと進む(建物の屋上の看板に「TKP」とある方へ)
- 線路、外濠を下方に見て直進
- 「市谷見附」の交差点に突き当たり、「くすりの福太郎」「富士そば」の方に横断歩道を渡ってから右折
- 「モスバーガー」「マクドナルド」「ファミリーマート」を通過してすぐ左側にgallery αMが入っている「武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス」
- 「MUJI com」店内の階段を上がった先の2階、gallery αM 入口の外のフロア一帯。徒歩3分。
MUJI com店舗から入場、左手の自動ドアから武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスのエントランスへ。インターフォンにてスタッフに連絡。スタッフが解錠したゲート(右)から入場、エレベーター(右)へ。2階のエレベーターホール扉をスタッフが解錠、αMへ(※電話でのご連絡の場合、スタッフが1階に下りてご案内)。ベビーカーの方なども同様。
